あなたはそこに存在するか?

openFrameworksの開発者、Zachary Liebermanのインタビュー。

» ZACHARY LIEBERMAN | ザッカリー・リバーマン | Media Artist | PUBLIC-IMAGE.ORG

“インタラクティブ・アートとは、鑑賞者に何かを投げかけてそれが返ってくるループを創り上げることだね。ループは質問を投げかけることで成立しているのだけど、そのほとんどが「あなたはそこに存在するか? いまどんな動きをしているのか?」というような基本的な質問だ。僕は、これからのインタラクティブ・アートは人々に向けて、もっと良質でチャレンジングな難しい質問を投げかけなくてはならない、と思っているんだ。”

ザッカリーは「あなたはそこに存在するか?」という問いの、さらに先へと進もうとしているわけだが、これを読んで、最近インタラクティブな作品を作る気力がないのは、いまのWeb制作の仕事が充実していて、オープンソースコミュニティ*への帰属意識もあり、満たされているからかも、と思った。「あなたはそこに存在するか?」という問いは、根本的に孤独であり、フィードバックへの渇望であるのに対して、今の自分は満足してしまっている。

思えば、「あなたはそこに存在するか?」は自分の音楽に於いても重要な問いであった。Twitterで音を奏でる音楽作品を作った時も、生活においては社畜と揶揄される身分で、圧倒的に孤独だった。Twitter APIの向こうに、誰かいてほしい、という儚い望みは、切実なものだったと思う。

いま、そういう切実さはない。満たされている。これは危険だ、実に危険だ。もう一度、この問いを切実に取り戻さなければと感じた。プログラミングをやるにしても、即興演奏でピアノを弾くにしても、そこに、あなたはいますか、と、必死に問わねばならない。

* いま仕事ではフリーランスでWeb制作をしていて、WordPressやconcrete5のコミュニティに所属して、そこそこ楽しくやっている。

 

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