映画感想:百万円と苦虫女

2008 日本
監督:タナダユキ

評価:★★★★☆

さわやかな映画。キャッチーなタイトルはよく内容を表しているし、ストーリーはテンポ良く進んでいくし、何と言っても終わり方が大好きだ。ラストシーンが逆のパターンだったら「この2時間を返せ!」と憤慨するところだが、いい方向に期待が裏切られ、主人公が大好きになった。2時間観てしみじみ良かったなぁと思う映画はなかなかない。音楽がよければ★5つなんだけどなぁ。DVD購入決定です。

まぁこれで感想を終わってもいいくらいだが、少し内容を補足。蒼井優演じる主人公の鈴子は、流されやすい性格でこれと言った特徴もない女の子。自分のことより他人のために怒るタイプなんだろうなぁ…。捨てられていた子ねこを助けたのに、同居人に子ねこを再び捨てられ、道路脇で冷たくなっていたのを見た腹いせに行なった復讐がもとで、前科持ちになってしまう。事情聴取中の「ヤっときゃよかった…」は名ゼリフw

そんなこんなで町にいづらくなった鈴子は、百万円を貯めて家を出ることを決意。百万円が貯まるたびに違う土地に移り、誰とも関わらずに生きていくつもりだった。とはいえ、行く先々で人とのふれあいがあり、ある地方都市で恋に落ちる…というストーリー。

その恋の結末はぜひ映画を見てほしいし、その結末でタナダユキ監督すげー!と感動したのだが、蒼井優の魅力もこの映画で初めて発見。冒頭、釈放された鈴子が空を見上げ「シャバ、かぁ…」とつぶやき(ここのカメラワークもいい!)、塀の側を「シャバダバシャバダバ〜…」と歌いながら歩くさまからして絵になる。

あと、お姉ちゃん役もハマってました。とてもほほえましくて。

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