マンガ好き 狼と香辛料 (3)

原作ファンにとっては何度も読んで知り尽くした話を、さらにアニメでまで見たのに、マンガの単行本を買うかどうか?という難しい選択を迫られるコミック版「狼と香辛料」その3巻が発売された。

結論から言うと、原作ファンならぜひ買って損はない作品に仕上がっている。

どうしても活字メディアとしての制限を受けるため視点がロレンスに限定される小説。
また、制作費と話数の制限を受けるため、あまりのんびりと出来ないアニメ版。

コミック版3巻では原作第2巻のノーラ編が始まるが、その冒頭、薄幸の羊飼いノーラの境遇を情緒溢れる絵柄で描き出す。これは漫画と言うメディアの特性を生かしたすばらしい演出だと思う!

教会の司祭から魔女ではないかと疑われているのは原作通りだが、そのうえセクハラまがいの行為まで強要され、街の人間からは好奇の目で見られ、粗暴な傭兵から乱暴される危機も描かれ、思った以上に酷い境遇であることをうかがわせる。これならば、後々ロレンスの企みに乗るのも道理…という出来。このシーンを見ただけで、買ったかいはありましたよ!

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