2000 アメリカ 原題:Hollow Man
監督:ポール・バーホーベン
評価:★★★☆☆
観てないと思って借りたら観てた。冒頭、生物を透明にすることに成功した天才科学者が悩んでいるのは透明状態から元に戻す方法。パソコンに何やら入力しながら、あーでもないこーでもないと煮詰まっているのだが、その画面に表示される元素を表現したあやしげなCGでトンデモ科学感を演出、期待を高めてくれるw
で、やはりというか何と言うか、科学的な話はあんまりなく、自信にあふれたマッドサイエンティストを軸にした人間ドラマが映画の中核。名声も女もほしいままにしたいタイプの主人公。自分の大発見はおめおめと政府に渡したりするものか!という秘密主義な男なので、上の人間からはよく思われていない。元恋人にも隙あらばアタックするがつれない様子。多分、名声と女、両方手中にするにはこれしかない!と思ったんでしょうね。すでに動物実験の成功した透明化の人体実験に踏み切るが、もちろんその対象は自分。世界初の透明人間になるために。
そしていよいよ実験開始。あやしげな液体が入った注射器を血管にぶちゅうと刺し、なみなみと液体を注ぐと透明になっていく。血管に刺したのに皮膚から透明になっていき、心臓とか最後まで透明にならないのには、つっこんだら負けですかそうですか。
で、無事透明になったはいいが、今度は戻す番。ところがトラブルで透明状態から戻れない。最初は浮かれていた主人公も一生透明のまま?となれば焦ってくる。焦りから自暴自棄になり、犯罪行為に走る…。
でもその犯罪のスケールが小さいんだ…。バレないと思って好き放題しているところをチクられたと分かると、今度は口封じに殺人に走る…。そりゃーねーよ、と思うが、人間って案外そういうもんかもしれないと思わせるリアリティはあります。
ラストのあたりはかなり壮絶な透明人間対人間の戦いで見ごたえがあり、面白かったと言える映画ですが、そこまで殺しあう必要あったっけ…?と思ったりで、数年経てばやっぱり観たこと忘れてそうだ。
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