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‘音楽’ カテゴリーのアーカイブ

リミックスアルバムに参加しました〜!

2010年06月28日

irishさんは過去に僕が大学時代に組んでいたユニット、Sheerzの楽曲のリミックスを提供していただいたこともあり、今回は僕の方からお願いしてリミックスさせてもらいました。

Bandcampで視聴/購入できますのでぜひチェックしてみてください!
価格は0円以上で販売されています。僕のは4曲目です。

他のかっこいい曲に比べて、似非テクノポップな僕の曲だけ浮いてますが…。

[cft format=0]

irishのアルバムはこちらもオススメです。かっこいい。
Throw away your T.V. EP

irishさんにリミックスを提供していただいたSheerzの楽曲はこちらから。
Sheerz | muzie

そろそろ、ずっと作りたかったアンビエントでミニマル電子音な微音系の世界にチャレンジしてみようかなと思っています。ずっと同じようなパターンの曲を作っているので、飽きてきました ;-)

Sheerz | muzie

音楽の可能性は無限大。制約があるほど広がるかも、という話。

2010年05月10日

音楽は芸術なので、純粋に芸術的な要請によってどういう音楽なのかが決まっているのだろうか?音楽家の側はそうは思っていないが、一般的にはあまりそうは思われていないような気がする。一般的ないわゆる「曲」の長さが3〜5分前後なのは、なにか芸術的な要請があって決まっているという感覚を持っている人は多いのではないだろうか。しかし、音楽の姿は聴かれ方、受け取られ方によって決まる。

音楽が一部の特権階級の楽しみだった場合。

庶民にはない教養が観賞に必要な方が望ましい。そのため、音楽には格式高さと、美的センスの高さが求められる。ベートーベン以降のソナタがこの聴き方の最高峰だろう。

作曲理論的な構成が分かれば、この手の音楽は実に面白い。もっとも、複雑な曲の構成を記憶しながら聴くのは一苦労なので、繰り返しと言うシステムが考案された。呈示部を2回繰り返して演奏して覚えさせて、展開部で「おおこう展開したか!」と楽しみ再現部で「おおこう戻って来たか!」と楽しむ。クラシックに縁のない人には何を言っているのか分からないと思う。なかなかマニアックな世界だ。

また、日本の雅楽のテンポがやたらめったら遅いのも同じ様な理由。もともとは踊りに使うような軽快なテンポだったが、いちど廃れたものを儀式用として復活させたのが雅楽。格式高い儀式で使うため、厳かな雰囲気の演出のためテンポが限界まで遅くなったらしい。

音楽を聴くためにコンサートホールに行く場合。

当然わざわざ出かけて行くわけだから、すぐ帰されるわけにはいかない。移動時間、開演を待つ時間を考えたら、30分で終わったら不満だろう。だから1時間〜2時間のプログラムになる。それが人間が何かを楽しんで満足したと感じ、なおかつお尻が痛くて座ってられなくなる時間の境なのだろう。映画の上映時間も同じような理由で決まってると思う。選ばれる曲もある程度分かりやすく派手なものになる。ショパンとかリストとかね。

音楽を聴くためにCD・レコードをかける場合。

CDの再生時間がベートーベンの第九が入る長さというのは有名な話だが、このCDというフォーマットがアルバムという売り方を作った。流通の都合で値段が決まり、この値段を出すからには再生時間が短いと困る…ということで、アーティストはアルバムに10曲くらいは入れなきゃいけなくなった。

音楽を聴くためにテレビをつける場合。

この用途のために曲の長さは3〜5分、サビは30秒以内とかの決まりができた。5分くらいなら興味が無い歌手でも待てるので、お茶の間にぴったりってことでは?と勘ぐっている。サビの長さは言うまでもなくCMの長さだ。

その他にも、農作業で息を合わせるのに使う場合だったり、宗教儀式に使う場合だったり、飲食店の居心地を良くするためだったり、そりゃあもう考えられるありとあらゆる場所で音楽は存在して、人間に取って欠かせないものだと思う。だから、音楽のフォーマットは音楽自身の内側からの芸術的な要請によって決定されるのではなく、音楽の外側からの実用的な要請によって決定されるのだ。

もちろんそのことで音楽はつまらない、と言いたいのではない。それぞれの制約のもとで、音楽家はすばらしい作品を作って来た。むしろ、新しい音楽の聴取のあり方はなんだろう?と考えることで新たな制約が生じ、結果すばらしい作品が作れるんじゃないか?と考えることができる。

そのひとつとして、Twitterのような聴かれ方はアリじゃないだろうか?

いつでも会話に参加できるTwitterのゆるいつながりのように、時々つまみ食いのように参加してみるも良し。TLをぼーっと眺めているときのようにただ音を流しておくも良し。1時間聴いても1分聴いても同じ聴取体験といえる聴き方。

そう、つまり今作っている作品、RAIN TOWER IVの宣伝です。すいません。

まだベータ版ですがだいぶ作品が完成しましたので、5月15日(土)の午後から、ゆるーく聴けてTwitterから参加できる音楽をやります。聴くにはUSTREAM、参加するにはTwitterのアカウントが必要です。15日までにも突発的にプレ演奏(?)を行ないます。どちらもTwitter上で告知します。フォローミー!

RAIN TOWER IV ベータ版テストの感想と今後のToDo

2010年04月11日

Twitterの投稿(Tweet)から操作することにより、世界中の誰でもが同時に演奏に参加できる音楽を作曲していることは前回の記事で書いた。僕はこの作品を「RAIN TOWER IV」と名付け、開発中のベータ版テストとして2010年3月27日、午前1時〜3時にかけて事前予告無しにUSTREAM上に音楽を配信し、Twitter上で参加を募った。その結果、深夜であるにも関わらず10人以上のTwitterユーザーに積極的に演奏に参加してもらうことができ、USTREAM上での視聴も常に20人近くに上った。

その1時間50分に及ぶ公開演奏の最後の10分をUSTREAMで録画している。

画面にはSuperColliderのウィンドウが表示されている。後ろのウィンドウにはtweetを受信するたびに処理が行なわれたことを示す表示が現れる。前のウィンドウには、僕がTLを読んで反応したことを書き込んだりしている。

まぁ実際、あとから録音した音楽を聴いても全然、面白くない。しかし、再生しても面白くない音楽を面白く聴ける手段があるのだとすれば、これまで面白くないと切り捨てられていた荒野に無限の可能性が広がっていると言えないだろうか!わくわくしますね!

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Twitterアカウントで演奏に参加できるミニマル・ミュージックを作る実験、経過報告。

2010年03月29日

TwitterとUSTREAMの組み合わせの強力さに大きな可能性があることは、おそらくたくさんの人が感じていると思う。DOMMUNEを代表格として、音楽を配信することも多く行なわれるようになった。僕は個人的に「複数の人数で自由に参加できる音楽」というものをずっと研究して来たので、このTwitterとUSTREAMの登場にはまさに心が躍った!

そして、ある程度の完成度に達しながらも不満の残った前作「rain tower 3」の次のバージョンとして、現在「RAIN TOWER IV」という作品を開発している。

では前作のrain tower 3は何がダメだったか。それは参加する際の敷居の高さであった。

参加型音楽だからこその問題とは。

2006年のインターカレッジ・コンピュータ音楽コンサートで発表したrain tower 3は、ドラムマシンのようなシーケンサ状のGUIを複数人数で共有し、リズムパターンを変えたり、エフェクトをかけたりして遊ぶ音楽として設計された。当然、参加者が行なったGUIに対する操作をどうやって音楽に反映させるか、そして共有している音楽をどうやって参加者全員に配信するかと言う問題が発生する。

rain tower 3では、参加者が行なった操作をOSCメッセージ[1]としてホストコンピュータに集約し、参加者全員に再配信するという方法をとっている。しかし、これには参加者がまずホストコンピュータにログインすることが必要で、そのためにはまずSuperColliderとログイン用のプログラムをインストールする必要があり、さらに自分のマシンのIPアドレスを調べる必要があった。これは非常に敷居が高いと言わざるを得ない。演奏を行なう際はほぼ必ず、開発者の僕が参加者のマシンへのインストールをサポートする必要があった。これは無様だ。

このダメダメな作品を改善すべく、ログイン周りのプログラムの書き直しと簡単なチャットシステムをSuperColliderで書き進めていたのだが、ある日突然、そんなことをする気持ちが完全に失せた。もちろん、Twitterの存在を知ったからである。Twitterを、オープンなメッセージ送受信プラットフォームとして使用すれば、わざわざ新しいアプリケーションを参加者にインストールしてもらう必要は無い。また、多人数で音楽を共有する手段も、USTREAMの登場によって解決された。いやー、実にいい時代ですね!

しかし、TwitterとUSTREAMというツールを使うことにより、新たな問題も発生させた。昨年12月に行なった最初の実験でも明らかになった問題点は以下の3点だ。

1. GUIが使えない。

もちろん、この作品専用のGUIを開発してもいいのだが、敷居を下げるというコンセプトには合わない。できれば、誰もが普段使っているTwitterクライアントでも参加できるのが望ましい。となると、どういう方法で参加すれば良いか。

とりあえず、音楽に反映されるまでの時間のダイナミックさを損なわないよう、短いコマンドと数値の組み合わせをツイートするという手段をとることにした。これに関しては色んなアプローチがあると思うので、いいアイディアを探しているところだ。

2. タイムラグが大きい。

SuperColliderでOSCをやり取りする場合、高速なUDP/IP通信を用いるため、タイムラグはほとんど問題にならなかった。しかし、Twitterではそうはいかない。通信プロトコル以前にツイートしてから検索結果に反映されるまで、どうしても数秒のタイムラグは発生してしまう。また、Twitter APIへのリクエスト回数も、Twitterは明らかにしていないが制限があると思われるので、1秒間に何回もリクエストするわけにはいかない。さらに、USTREAMでもタイムラグは存在するので、結局ツイートしてから音楽に反映されるまで10秒以上かかってしまう。

この問題に関しては、タイムラグがあっても構わない方法を探るほかない。また、よりリアルタイムに近い検索を可能にするTwitter Streaming APIの実用化も探っている。

3. 音質が低い。

ユーザーのマシンにアプリケーションをインストールし、そのアプリケーションが音楽を再生する場合はもちろん音質は問題ない。しかし、USTREAMでの配信では限界がある。

この問題に関しても、USTREAMを使うということは、モバイル機器からでも参加可能な音楽になるということで、高音質が前提の音楽では似合わないだろう。ふさわしい音楽にするしかない。

で、やってみた。

以上の問題を踏まえて、バージョンアップしたRAIN TOWER IVのベータテストを2010年3月27日、午前1時〜3時にかけて行なった。のだが、長くなってしまったのでこの詳細については次の記事でご報告したい。


[1] 音響合成のためのプログラミング言語「SuperCollider」はマシン上のサーバーに対してメッセージを送り、サーバーがそのメッセージを処理して音を発すると言う特殊な仕組みを採用している。ローカルマシン上のサーバーだけでなく、Open Sound Control(OSC)というプロトコルにより、ネットワークを介して他のマシンのSuperColliderサーバーに対してもローカルマシンと同様にメッセージを送信することができる。

Twitterとリアルタイムウェブがもたらす、新しい音楽の可能性の予感

2009年12月14日

かつてJ.ケージはピアニストが1音も奏でないピアノ曲「4分33秒」を作曲した。これは、作曲家が与え、聴衆が受け取る関係を変えようとした試みだと言えると思う。能動的な聴取によって、作曲家が何も為さずとも、そこに音楽は在る。ケージが呈示した「無音」の音楽は、作曲家の存在を後退させてみせた、更に言えば作曲家を殺して見せた、その極北として、歴史に刻み込まれた。しかし、一方では、そのピアノ曲の初演はコンサートホールと言う、音楽を聴取するために作られた、世界から隔絶された空間で行われた。

という調子で語りだすと超・長くなってしまうので大幅に端折るが、とにかくその後、作曲家と聴衆との関係の破壊(もしくは再構築)は、様々な手段によって行われてきた。それこそ、本当にさまざまに。だから、「聴衆が参加する音楽」の可能性は十分検討されてきたし、僕がここで語ろうとしている「世界中の誰でもが参加できる音楽」についても、すでに先行事例はある。浅学のため坂本龍一と岩井俊雄のコラボレーション[1]以外に実例を知らないが、おそらくたくさんあるだろう。ただし、「世界中の誰でもが参加できる音楽」の実現にはあまりにも、技術的な障壁が高すぎた。個人がそのような大それた音楽に手を出すのは、夢のような話であった。

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